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犬が“吠える”について飼い主のお悩みはとても多く、ほぼ毎日ご相談を頂いております。以前別のブログで「5つの吠えるタイプの原因とその対処方法」でお伝えしておりますが、今回は5つの吠える(要求吠え、分離不安吠え、警戒吠え、興奮吠え、反射吠え)を軽減する改善策→派生問題→解決策という流れで、それぞれの吠えるに対してもう少し深堀していきます。
その前に少し言い訳っぽくなりますが、前提として吠えるをまったくゼロにすることはできません。というのは犬の吠えるには何らかの意味があり、例えるなら人のおしゃべりに似ています。また思わず出てしまう声もあるからです。人に対し「一切しゃべるな!」「独りごともダメ!」と言ったらなかなか厳しいですよね。犬にも人同様おしゃべりなタイプと寡黙なタイプがいます。特に思ったことをすぐに口に出すおしゃべりタイプの犬、この犬の吠えるをゼロにするのはかなり難しく過酷な要求ということをまずはご理解ください。
そこで再度よく考えて頂きたいことは、あなたは本当にその吠えるに困っているのか?についてです。日本人にありがちなのは他人の目を気にするあまり、そんなに困ってる訳でもないのに「吠えることがいけないこと、、」「だから辞めさせないといけない、、」と、なんとなく真面目にしつけようという考えです。それが現状ご近所からクレームが来てるとか、これ以上吠えるとここに住めなくなるなどという切羽詰まった緊急状態なら急がねばなりませんが、もし誰にも迷惑掛けてない、またあなたもそんなに困ってないのであれば、犬にとって吠えるも発散行動なのでストレス解消も兼ねて元気に吠えさせることもあえてお勧めしたいところです。
それはさておきしつけに話を戻します。犬の吠えるが人のおしゃべりに似てるとするならば、そのおしゃべりを減らすことや飼い主がリーダーとして「ここではしゃべらないで静かにしていなさい!」という指示を聞かせるトレーニング(①)、もしくはパートナーに対し「今大事な話をしているから席を外してくれるかな?」というお願いによる軽減(②)は十分可能です。もう少し①と②について説明するとこのようになります。
①の関係性のコツ
関係性が①の場合、飼い主の求めていない望んでいない犬の行動に対し常に毅然とした態度と一貫した指示を継続すること。その継続で犬が良い意味であきらめる行動がとれるように変化していきます。
②の関係性のコツ
関係性が②の場合、①のような毅然とした態度で対応するのではなく、あるものに執着し向かって行きそうな瞬間に犬の喜ぶもの(おやつやおもちゃなど)を見せて興味をそらします。飼い主は犬に対し「そっちいくよりこっちの方が楽しいよ~」と方向変換させるテクニックを常に出せるよう日頃練習しておくことで他人に迷惑かけることを防ぐのです。
①と②ではお悩み改善が同じ目的でもしつけの方法がまったく違います。うまく行かないパターンで多いのは飼い主と犬が②の関係性なのに①のリーダーのような命令、指示でしつけようとしている方です。なぜかと言えば、今までパートナー(もしくは部下かも^ ^)として暮らしているのに「急に偉そうに命令口調で指示してくる意味がわからない、、」と犬側は感じているのではないでしょうか?ですのでまずはご家族の皆さんと①②のどちらで犬と暮らして行くのかを事前に決められてからしつけされることをお勧めします。さらに吠えるを効果的に軽減するためにトレーニング開始前の十分な運動や落ち着ける環境の工夫をしてあげることをお勧めします。
それでは次のブログ以降一応それぞれの吠える問題について①②の両方を記載していくので参考にしてみてください。