来客・外出が続く冬…“吠えない・怯えない”社会性づくりのコツ

冬は、ご家族の来客や外出が増え、ワンコにとって刺激の多い季節です。「急に吠えるようになった」「知らない人を極端に怖がるようになった」――そんなご相談が、この時期になると一気に増えます。

私は長年、犬の幼稚園という現場で、数えきれないほどのワンコと飼い主さんを見てきました。その経験からはっきり言えるのは、冬に表面化する吠えや怯えの多くは、性格の問題ではなく社会性と発散の不足から起きているということです。

目次

冬に「吠える・怯える」が増えやすい本当の理由

冬は寒さの影響で外出や運動量が減りがちです。その一方で、年末年始の来客や生活リズムの変化により、ワンコの心には大きな負荷がかかります。

本来、犬は犬同士の社会で遊びながらルールを学び、心と体のバランスを取る動物です。しかし今の日本では、その「犬社会」がほとんど存在しません。その代わりに突然現れる知らない人や環境に、心の準備ができていないまま向き合うことになります。

その結果として現れるのが、「吠える」「怯える」という行動です。これはワンコからのSOSであり、困らせようとしているわけではありません。

人間社会への適応力が、ワンコとあなたを守る

今の日本で、ワンコは人間社会で生きていくしかありません。来客、エレベーター、車の音、知らない人とのすれ違い。これらに慣れていなければ、日常そのものが恐怖体験になってしまいます。

人を怖がる、あるいは吠えて威嚇してしまうと、犬が苦手な人からは「迷惑な存在」と見られてしまうこともあります。その積み重ねが、飼い主さんのストレスや肩身の狭さにつながり、犬との暮らしそのものを苦しいものにしてしまいます。

ワンズアップ株式会社、そして犬幸村では、犬の問題行動の多くは恐怖心から生まれると考えています。だからこそ、無理やり慣らすのではなく、段階を踏みながら自信を積み重ねていくことを大切にしています。これは弊社のミッション「吠える噛むから飼主の挫折を防ぎ、犬の心と体の負担をゼロに。」に基づいた考え方です。:contentReference[oaicite:0]{index=0}

犬同士のルールは「教える」のではなく「学ばせる」

犬同士の距離感や噛み加減、引き際は、人が言葉で教えられるものではありません。遊びの中で自然と学んでいくものです。

特に幼い頃に、落ち着いた先輩犬と関わる経験は、社会性形成において非常に重要です。海外の行動学研究でも、幼少期に適切な犬同士の交流を経験した犬は、成犬後の恐怖反応や攻撃行動が少ないことが示されています。

安全な環境で、無理なく犬同士が関われる機会を作ること。これは、人間社会に適応するための大切な土台になります。

来客・外出が続く冬に起きやすい3つの社会性トラブル

冬に特に多いのは、次の3つです。

  • 来客時に吠え続けてしまう
  • 外出先で固まって動かなくなる
  • 家に帰ってから落ち着かず、要求吠えが増える

これらはしつけ不足ではなく、ほとんどが経験不足によるものです。責める必要はありません。必要なのは、正しい経験を積み重ねていくことです。

今日からできる“吠えない・怯えない”社会性づくりのコツ

まず大切なのは、完璧を求めないことです。短時間でも外の空気を感じる、人の気配を知る、他の犬の匂いを嗅ぐ。こうした小さな経験の積み重ねが、社会性を育てます。

次に意識してほしいのが、しっかり発散させること。発散不足は心の余裕を奪い、不安や吠えにつながります。

そしてもう一つ大切なのが、飼い主さん自身が落ち着いていることです。犬は飼い主の感情を驚くほど敏感に感じ取ります。「大丈夫だよ」という気持ちで接することが、何よりの安心材料になります。

社会性が育つと、家に帰った後が変わる

社会性と発散が満たされたワンコは、家に帰ると驚くほど落ち着きます。この「いつもと違う落ち着き」が、飼い主さんの心に余裕を生みます。

犬幸村のスローガンは「犬と暮らす飼主へ“心の平安”を提供する。」です。ワンコが落ち着くことで、飼い主さんの心にも平安が訪れる。この循環こそが、私たちが目指している姿です。:contentReference[oaicite:1]{index=1}

情報に迷う飼い主さんへ、私が伝え続けたいこと

今は情報が溢れすぎています。何が正しくて、何を信じればいいのか分からなくなるのは当然です。

だからこそ私は、現場で見てきた事実、犬たちの変化、飼い主さんの表情の変化を、これからも正直に伝え続けます。社会性は一朝一夕では身につきませんが、正しい方向で積み重ねれば、必ず変わります。

この冬、あなたとご愛犬が「吠えない・怯えない」社会性を育み、来客や外出を一緒に楽しめる時間に変えていけることを、私は心から願っています。

中島秀輔
ワンズアップ株式会社 代表取締役
犬の幼稚園&トリミング「犬幸村」 代表 中島秀輔

犬の幼稚園「犬幸村」園長 中島秀輔 1986年から約26年間、ペット関連の事業を行う。



横浜そごう、玉川高島屋、グランベリーモール、六本木ヒルズなど、首都圏の百貨店等に店舗を出店しているDOG&CAT JOKERにおいてトリマー兼店長兼店舗統括部長として店舗運営に携わる。



2000年に「ワンニャン幼稚園🄬」設立。業界初の子犬子猫にしつけを教えて販売するスタイルを発案し、JOKER各店にて子犬子猫生体販売の常識を変革する。



トリマーとして各種競技会に挑戦し、SUPER ZOO inラスベガス スーパーモデルドッグ部門3位入賞、JKCトリミング競技会東京ブロック Aクラス最優秀賞受賞。その後全国トリミング・家庭犬訓練競技会 デザインカットコンテスト、ジャペルペットコレクショントリミングコンテストにおいて審査員を務める。

ハンドラーとしてJKCハンドリング競技会全国大会Aクラス最優秀賞受賞。



これらの経験・知識を活かし独立。その後大小200を超えるセミナーも開催し、延べ3,000人以上のトリマーへの指導経験も持つ。



現在は、新潟の燕三条で犬の幼稚園&トリミング犬幸村(けんこうむら)をオープンさせ、延べ1000頭以上のワンちゃんや猫ちゃんへ、飼い主様へ「心の平安」を提供している。

保有資格: ・JKCハンドラーA級ライセンス ・JKCトリマーA級ライセンス ・愛玩動物飼養管理士1級

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