冬の散歩が好きになる!寒さに負けない自信づくりトレーニング

冬になると「散歩に行きたがらない」「外に出ると震える」「急に吠えるようになる」というお悩みが増えてきます。
しかしその多くは“寒さそのもの”ではなく、寒さによって不安が高まり、自信を失っている状態によって起こります。

動物行動学の研究でも、犬の行動の多くは「恐怖心」の影響を強く受けるとされており、環境の変化が大きい冬は特に不安が強まりやすい季節です。

だからこそ冬は、ワンコの「人間社会への適応力」と「犬同士のルール」を育てる絶好のタイミング。
犬幸村が大切にしているこの2つの視点から、ワンコが冬でも安心して歩ける“自信づくりトレーニング”をお伝えします。


目次


はじめに:冬の散歩がつらくなる理由

気温が下がるとワンコの体は強張り、いつもより音や刺激に敏感になります。
さらに、冬は人が厚着になり見た目が変わる、暗くなるのが早い、外の音が響きやすいといった季節特有の要素が、不安を引き起こしやすくします。

それが「歩かない」「震える」「吠える」などの行動として表れるのです。

ですが、これらは“性格”ではなく、自信を失っている状態です。
小さな成功体験を積み重ねれば、必ず自信を取り戻し、冬の散歩も好きになります。


① 人間社会への適応力 ―― 冬こそ心を育てる季節

日本で暮らすワンコにとって、「人間社会への適応力」は一生を左右するほど大切な力です。

冬は見た目の変わる人、ライト、車、自転車など「いつもと違う刺激」が増えるため、社会性の経験値を積む絶好の時期でもあります。

寒さに負けず外に出ることは、ただの散歩ではなく、“未来の落ち着き”を育てるトレーニングなのです。


② 犬同士のルール ―― 冬に失われやすい“犬社会の経験”

犬同士の交流は、ルールと生き方を学ぶ最高の学習の場です。

  • 噛む強さの調整
  • 距離感の取り方
  • 空気を読む力
  • 遊びのバランス

しかし冬は外の交流が減りやすく、犬同士の関わりが不足することで、

  • 吠えやすくなる
  • 相手を怖がる
  • 強気になる

といった“不安定さ”が出やすくなります。

だからこそ冬ほど室内での交流や、安心できる場での遊びがとても大切。
発散と経験の両方が満たされると、散歩中の刺激も受け流しやすくなります。


寒さが苦手なワンコのサインと対処法

寒さで自信を失っているワンコには、以下のサインが見られます。

  • 外へ出ると震える
  • 尻尾が下がる
  • 歩き出すまで時間がかかる
  • 人や犬に吠えやすくなる

これらはわがままではなく、恐怖心からくる行動です。

対処としては、

  • 胸・お腹を覆う防寒ウェア
  • 最初は短時間だけ外に出る
  • 家の周りだけなど“成功しやすいコース”を選ぶ

「できた!」という成功体験を積むことで、ワンコは必ず自信を取り戻します。


寒さに負けない“自信づくりトレーニング”3ステップ

ステップ① 距離の短い“超・成功散歩”から始める

冬散歩で最も大切なのは、確実に成功する距離から始めることです。

  • 1〜3分でOK
  • 歩けたらすぐ帰る
  • 「できた!」で終わらせる

これを続けるだけで、1週間後には驚くほど歩けるようになることがあります。


ステップ② 冬特有の刺激に少しずつ慣らす

冬は“いつもと違う景色と音”が多い季節です。

  • コートを着た人
  • 暗い景色
  • 車や自転車のライト
  • 音が響く道路

最初は距離を置いて、落ち着いて見られる範囲から慣らしていきます。
一つひとつの刺激をクリアするたび、ワンコの心は着実に強くなります。


ステップ③ 犬同士の交流で“落ち着き体力”を育てる

吠える・歩かない・緊張しやすいワンコほど、発散不足からくる不安を抱えがちです。

犬同士の遊びは、ルール学習だけでなく心身の発散にもつながり、散歩中の刺激への耐性が大きく向上します。

交流経験の多い子ほど、冬でも落ち着いて歩けるのはそのためです。


散歩後の“落ち着き”が飼い主の心の平安をつくる

犬幸村のスローガンは、「犬と暮らす飼主へ“心の平安”を届ける」

散歩後のワンコが穏やかに眠り、ご飯を美味しそうに食べ、家族との空気が柔らかくなる――。
その瞬間こそ、社会性が育ち、“心の平安”が訪れた証拠です。

私は、この瞬間をつくるために犬の仕事を続けています。


まとめ:冬はワンコの社会性が一段伸びる季節

冬はワンコにとって苦手な季節と思われがちですが、実は社会性が最も伸びるチャンスでもあります。

  • 短い散歩で成功体験を積む
  • 冬の刺激に少しずつ慣らす
  • 犬同士の交流で自信を育てる
  • 散歩後の落ち着きは“心の平安”につながる

これらを意識することで、ワンコは冬でも安心して歩けるようになり、春には大きく成長します。

あなたとワンコの冬のお散歩が、心温まる楽しい時間になりますように。
犬幸村はこれからも“心の平安”をお届けし続けます。

中島秀輔
ワンズアップ株式会社 代表取締役
犬の幼稚園&トリミング「犬幸村」 代表 中島秀輔

犬の幼稚園「犬幸村」園長 中島秀輔 1986年から約26年間、ペット関連の事業を行う。



横浜そごう、玉川高島屋、グランベリーモール、六本木ヒルズなど、首都圏の百貨店等に店舗を出店しているDOG&CAT JOKERにおいてトリマー兼店長兼店舗統括部長として店舗運営に携わる。



2000年に「ワンニャン幼稚園🄬」設立。業界初の子犬子猫にしつけを教えて販売するスタイルを発案し、JOKER各店にて子犬子猫生体販売の常識を変革する。



トリマーとして各種競技会に挑戦し、SUPER ZOO inラスベガス スーパーモデルドッグ部門3位入賞、JKCトリミング競技会東京ブロック Aクラス最優秀賞受賞。その後全国トリミング・家庭犬訓練競技会 デザインカットコンテスト、ジャペルペットコレクショントリミングコンテストにおいて審査員を務める。

ハンドラーとしてJKCハンドリング競技会全国大会Aクラス最優秀賞受賞。



これらの経験・知識を活かし独立。その後大小200を超えるセミナーも開催し、延べ3,000人以上のトリマーへの指導経験も持つ。



現在は、新潟の燕三条で犬の幼稚園&トリミング犬幸村(けんこうむら)をオープンさせ、延べ1000頭以上のワンちゃんや猫ちゃんへ、飼い主様へ「心の平安」を提供している。

保有資格: ・JKCハンドラーA級ライセンス ・JKCトリマーA級ライセンス ・愛玩動物飼養管理士1級

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